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Special

AMD WOWTTOマネージャー
米山の突撃インタビュー企画
「経営プロフェッショナルに
きく、マネジメントとは?」

こんにちは、AMD WOWTTOマネージャーの米山です。

前回に引き続き、マネジメントスペシャリストの方へのインタビューをお届けします。
今回は、僕がいつも注目している月間数百万PVを獲得する“LIGブログ”でも有名な株式会社LIGの取締役の須田允(すだまこと)さんにお会いしてきました。いつも新鮮な風が吹いているイメージのオフィスにて、一冊の良書を通読したような素晴らしいお話をいただけました。

どうぞお楽しみください。

「パーソナルバリューを最大化する環境づくりの源泉」

(米山:以下、米)社員のモチベーションをキープする為に取り組んでいる事はありますか?

(須田:以下、須)社員にあまり干渉しすぎず、任せるところは任せるということですね。そこまでたどり着くには、いろいろなプロセスがあると思っています。まずは、スキルセットを確実に身につけた状態に仕上げて、その後は自由にしてあげることが重要だと思っています。

(米)スキルセットというのは、どのように身につけさせるのでしょうか?

(須)制作を行うにあたってのプロセスや基本的なフレームモデルを、どこまで細かく業務に落とし込むのか、そしてどういう考え方でそれを実行するのかを一人一人に密着して教え込んでいきました。また、各チームごとにあるスキルの凹凸部分を、チームに入り込んで平たくすることをコンサルティング視点から取り組みました。

(米)チーム体制はどのように組まれていますか?

(須)全体で約10チームに分かれていて、マネージャーの下に各チームがあります。チームごとに色を出すようにしていて、「クリエイティブ」「マーケティング」「WebアプリケーションUI」など様々な特徴を生かしています。

(米)なるほど。案件の振り分けは、どのように行われているかお聞かせください。

(須)1日に5~6件お問い合わせが来るので、マネージャーが案件の性質を見抜いて各チームのディレクターをアサインします。

(米)マネージャーの作業範囲を具体的に教えていただけますか?

(須)見積もりや提案書の承認などを全部やっていますね。僕は、各役職の作業を定義しています。内容をお見せちゃいますね。こういうのって、見せていいのかわからないけど(笑)

(米)見せてもらえるんですか!?(垂涎の面持ちで)

(須)ただのフレームワークなので(笑)。赤裸々に話すと、会社の立て直しをした際に、Web事業部の管理体制にある問題点を徹底的に洗い出しました。役割が不明確だったり、意思決定者が不在だったり、事業部方針が不在だったので、そこをしっかりやっていきましょうとなったのです。
そのなかで、「人・物・金」が不足しているものを、リーダー・マネージャーが明確化したんです。「金」に関しては見積もりの承認や外注先の選定など、お金に関してはしっかりとガバナンスを効かせる。「人」についてはどこに誰をアサインするなど、人材の配置移動を明確に行っていき、チームメンバーの目標管理をする。「物」に至ってはクリエイティブの品質管理をしっかり行い、責任を持つ、といった具合です。

(米)制作会社によって、マネージャーやディレクターの定義がまちまちで、中には兼任という場合もあります。キッパリ役割を分けた方が、体制は強固なものになりますか?

(須)ディレクターとプロデューサーで役割定義が違うと思っていて、プランナーとプロデューサーは近しいものだと思っています。お客さんが課題解決を求めていて、こういった表現でこういうものを使うと実現可能ですよねと、企画提案をするのがプロデューサー。それを実行する段階で、人、費用、スケジュールを落とし込んでいくのがディレクターの役割だと思っています。
ただ、プロデューサーでも、ディレクターやデザイナー上がりだったり、その役職のみの経験値だったりと、人によってできることが様々なので、マネジメントとして大事なのはそれぞれのバリューを生かし、力を発揮できる環境を作ってあげることだと思います。

「LIGならではの手法で、強固なコミュニケーションを構築」

(米)代表のビジョンをどのようにメンバーに浸透させていますか?

(須)そもそも「自由な環境でやろう」というのが、代表の考えですね。代表自身が好きなときに旅に出るなどをしていて、そんな背中をメンバーに見せることによってみんなを自由にしよう、というカルチャーを作っていますね。これも「干渉しすぎない」ということだと思っています。
あと、これは弊社のユニークな面だと思いますが、「一緒に旅に行く」というのがあります。
IT業種なのでパソコンだけを持って、”どこでもオフィス“というかたちでやることもありますし、急に代表から「今度旅に出ようぜ」と話があり、社員を何名かピックアップして行くこともあります(笑)。そのなかで自分のビジョンや思いを伝え合っているんです。
あとは、締め会をクォーターごとに必ず行っています。できるかぎり他の拠点のメンバーも呼んで、その際に、クォーターごとのビジョンをみんなで共有してますね。

(米)常に代表が近くにいるわけではなくても、一緒に旅に出るなど一回の関わり方が濃厚ですね(笑)

(須)その他の浸透方法として、代表が全社員を見ることは難しいので、役員である僕が代表と密に連絡を取り、それをメンバーに伝えるのが重要だと思っています。その手法として、評価面談はすべて僕が出るようにしています。その際に、メンバーがLIGで将来何を実現したいのか、その先にLIGを超えて何をしたいのかを聞いて、会社としてどうあるべきかの考えを伝えて、マッチングさせる場を設けることが大事だと思っています。

(米)僕も面談の際には、各個人がWOWTTOで何をしたいかという点を大事にしています。自分の目標に向けて作業を行った方が、成長が早いと感じています。WOWTTOは手探りで行っている分、LIGさんと共通点があると嬉しいですね。
続いて、会社のカルチャーを伝える場として、LIGブログは大きな役割を担っていると思いますが、どのように運用されていますか?

(須)LIGブログ=カルチャーとなっていて、みんなが記事を書いて定期的に多くの方に見ていただけているカルチャープラットホームがあることが、他社さんとの大きな違いになっていると思います。自分たち個々が表現できたり、輝ける場があり、それをネットの世界で自分の強いスキルセットを発信して、それを求めてユーザーが来てくれる。

(米)記事の投稿はメンバーが自発的に行っているのですか?

(須)全メンバーが月に一回更新を行うようにしています。記事のルールとしては、「自分たちの業務で学んだこと」、「これから身につけたいスキルセットについて」を書くこととしています。学んで記事を書くこと自体が、学習する機会にもなっていると思います。また、運用は社内の編集者が行っており、各職種や部署に担当者がいて、協力して企画についても考えるような仕組みがありますね。

(米)Web制作で疑問があった際に、検索でよくLIGさんの記事に辿り着きます。現場での実体験を記事にしているからなのですね。

(須)そこで本音を書くことで、ユーザーの共感を呼ぶことができていると思います。

「徹底された抜け目のない評価制度とビジネスの手法」

(米)WEB業界で他社との差別化を図る為に取り入れた働き方や福利厚生はありますか?

(須)環境においては、長野・大分・長崎(壱岐島)に会社が運営するゲストハウスがあることです。そこで社員が無料で合宿を行なうことができます。フィリピン・セブ島にも支社があって、航空券を配布して一週間行ったりもします。
あとは「ご飯支給制度」という制度があり、米・パスタ・鶏肉・野菜を支給しております。調理器具や調味料も豊富に揃っていますね。「同じ釜の飯を食う」というのが会社のモットーなので、どのオフィスにもキッチンが必ずあるんです。料理をすることで、自然とコミュニケーションが生まれますしね。裏側の話ですが、キッチンの動きを見ていると仕事の仕方が如実に現れますね。エンジニアは効率重視だったりとか(笑)。

(米)確かにすごく個性が現れますよね(笑)。WOWTTOにもキッチンがあるのでみんなで料理をすることがあるのですが、今まで見えていなかった部分を発見すると、その部分を仕事でもお願いしてみようかと思ったりもします。

(米)最後にLIGさんの人事評価制度で特徴的なものはありますか?

(須)評価制度は僕が入社したときに、すべて作り変えました。GA評価(グレードとアチーブメント)を採用しています。グレードはクラス、アチーブメントは予算目標などです。具体的に話すと、5段階のクラスに分かれていて、基本的なジュニア層のスキルの人から、マネジメントを目指す人とスペシャリストを目指す人とで、分岐するようになっています。大体の会社はマネジメント層になれば給料が上がっていって、その中にはスペシャリストが含まれないような仕組みになっているところが多いと思います。でも、「技術力がある人をちゃんと評価してあげなければいけない」というところから、分岐点を作りました。そのクラスごとに細分化した評価項目と、予算目標があります。

(米)予算目標は、デザイナーやエンジニアもですか?

(須)デザイナーであろうとエンジニアであろうと、全員です。楽ではない状況ですが、その分、達成したときには、ちゃんと給料を上げますよという仕組にしています。そうすることで稼働が少ない人は、自分のスキルセットが少ないからということになり、仕事が降ってこなくなります。だったらスキルを上げよう、という考えです。

(米)案件の予算によって、同じ稼働日数でも、割り当てられる予算が違うという不平等さは起きませんか?

(須)不平等が起きないように、案件の取り方を徹底させています。担当者のクラスによって人日単価をすべて変えるようにしています。あとは、割引の話がよくありますが、単純な割引をせずに、工数を削ることや担当デザイナーのクラスを下げるなど、ビジネスの交渉が絶対に必要になります。そうすれば道理に沿った金額が担当者たちに自然と落ちるようになります。
それができるようになるまでは、マネージャーは現場に入り続け、できるようになったら自由に、というところが大きなポイントです。

米山のインタビュー後記

インタビュー前から持っていた、自由で面白いことをしている会社さんというイメージはそのままで、須田さんご自身やオフィスの雰囲気からもそのことが伝わってきました。それはただ単に「自由」というわけではなく、社内体制や評価制度がしっかり構築され、メンバーに浸透していることにより成立しているのでした。そしてこれが、人と人との良い雰囲気作りにも繋がり、心の通ったコミュニケーション構築にも繋がっているとも感じました。

WOWTTOでも、制作を行うにあたってのプロセスや基本的なフレームモデル確立させ、知識の属人化を防ぎ、全メンバーで共有していこうと思います。

今回は、初めてお会いするにも関わらず、一つ一つの質問に対してノウハウを包み隠さず、真摯に答えていただき、本当にありがとうございました!僕らも1日に何件も問い合わせをいただけるような企業目指して頑張ります!